友との再会

2/5

49人が本棚に入れています
本棚に追加
/48ページ
先程から窓の外を眺めている凌だが、なんだかソワソワしている。 なぜかと言うと隣の席からの視線がずっと送られているからなのである。 視線に耐えかねた凌は隣の席の女子を見て見ると… 女子生徒がこちらを見て微笑んでいた為、怖くなった凌は視線を高速で窓の外に向けた。 そんな凌に女子生徒は聞いてみる… 女『凌‥だよね?』 いきなり名前を呼ばれた為振り向くと先程の女子生徒が不安そうに聞いてきた。 さすがに話し掛けられていながら何も言わないのは失礼だと思いいちよう答える。 凌『そうだけど‥俺達どこかで会いました?』 よそよそしく答えると女子生徒は少し悲しそうな顔になり俯いてしまった… そこに… ???『凌久しぶりだね?』 どこか聞き慣れた声を発した主が凌の目の前に現れた。 凌『もしかして‥木下か?』 木下『そう中学のとき一緒だった木下』 自分の名前を覚えててくれたからなのか上機嫌になる木下。 凌『久しぶりだな元気そうで何よりだ』 なにじじくさい事言ってんだなんて思う木下だが、伝えたい事があるらしくそこはスルーした。 木下『元気そうなのは凌も一緒だろ?それよりその席の子誰だと思う?』 そう言われて木下が指さした方を見て見ると… 先程まで凌と話していた女子生徒がいた。 木下の知り合い? などと考えるがなら自分は知らないはずだ となると彼女という線が妥当だろうか? 凌『おまえのコレかコレ?』 凌は小指を立てて木下を見る。 木下『凌さすが大阪にいただけあるね、ボケを覚えてきたんだね?』 凌は、は?と素っ頓狂な声を出してしまう。 そのリアクションを見て木下はどうやらボケではないと分かると、それた話しの本題に戻る。 木下『あいつは彼女じゃないよ、凌が一番知ってる人だよ?』 そう言われれば知ってるような気はしないでも無いが、やはり思いつく人物は浮かばない。 凌『木下?』 真面目な顔で聞く凌に木下はやっと思い出したのか?と思うが予想は裏切られる。 凌『誰?やっぱり知らねぇよあの子…』 申し訳無さそうに言う凌に木下はもう諦め名前を教える事にした。 木下『驚くなよ…』 凌は早く聞きたいのか固唾を呑んで次の言葉が出るのを待っている。 木下『美樹だ』 凌は言葉を失った。 そして首をゆっくりと美樹に向けると! 凌『嘘だ‥この子が美樹な訳…』 凌の脳は少しの間思考が停止した。
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加