友との再会

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しばらくすると凌の脳は機能を取り戻しすぐに確認作業に移る。 凌『ホントに美樹?』 恐る恐る聞いてみると美樹はコクリと頷いた。 絶対嘘だろ有り得ないなどと心の中で叫ぶが、良く見て見れば少しだが面影を微かに感じ取れないでもない。 まずは整った顔立ち… ノーメイクならすぐに分かったのだろうが、今の美樹は薄いながらもメイクをしていたのだ。 数ヶ月会っていないだけならまだその変化に気付くかもしれないが、なんせ凌と美樹は数年は会っていないのだ、なら分からないのも無理はないだろう… 次に髪型… 肩まで伸びてるであろう髪を左右で結っている、ぞくに言うポニーテールである。 中学2年の体育祭の時、凌がポニーテールにしてきた美樹に「凄く似合ってる」と言うとよっぽど嬉しかったのか‥ 美樹は凌が転校したにも関わらず今日この日までずっとポニーテールにしているのだ。 それ程美樹に取っては嬉しかったのだった。 だから言った… 凌『そのポニーテール凄く似合ってるな』 はっと美樹は顔を凌の方へ向けると微笑んでいる凌が目に移る。 凌『ごめんな気付かなくて?』 申し訳無さそうに謝られた美樹は… 美樹『ううん‥凌が気付かないのは悪くない、私が化粧なんてしてるからだよ…』 凌と美樹の間にはしばらくの沈黙が広がる。 先に口を開いたのは美樹だった。 美樹『このポニーテールのこと覚えててくれて嬉しかった』 そう言い終わると美樹は、凌が中学の時何度も見た笑顔を見せていた。 凌『まあな‥てかいつ見ても本当に似合うな』 その後2人は中学の頃の思い出や、高校の事などを話しているとどこに行ってたのか木下が凌達の前にやって来た。 木下『やれやれやっと思い出したの?』 少々皮肉を込めて言うと2人は話しを止め木下を見ると、一緒に話そうと言われ断る理由も無いため会話に混ざった。
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