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けど、
そんな僕でも人の目を気にして一人称を「おれ」にしたり、
勝手に群れてくるやつ等に愛想笑いしたり努力だって一応してる。
そんな僕の心を
彼女はわかってはくれなかった
「でもさ、
疾風って人嫌いなのに人気者って変わってるよね。」
…え?
中学に入った当初僕は戸惑っていた。
小学校の友達は
みんな遠くのクラスに固まっていて
たった一人取り残された。
あの時ほど
目の前で挨拶してる校長を恨んだ事はなかったけ。
でも、男女混合の名前の順だった入学式で
僕は隣りの女の子に一目で恋に落ちた。
小学生時代には見たことのない大人びた同い年の女の子。
面倒そうに髪をかきあげる。
「年齢詐称疑惑…!」
…て今日アナウンサーがニュースで言ってたっけ?
僕も使ってみようかな?なんて
長い髪は少し茶色に見えた。
見つめる僕に気付いたのか彼女は一言
「うざいんだけど?」
衝撃だった。
何もかもが
彼女の笑顔が可愛くて、
声が透き通ってて、
でも性格が悪くて
こ ん な 子 も い る の か
言葉が詰まってた
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