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この後二回戦目も圧倒的な差で勝ち、決勝へと足を進めた。
「私達超強いんじゃない!?」
「うぉぉぉ!!みたか俺の力をぉぉぉ!」
クラスの連中は浮かれきってそれぞれ勝利の余韻にひたっている。
「頑張れよ一年生!」
「お兄ちゃん達頑張って!」
「頑張れ先輩!」
他の上級生や中、小等部の連中はすでに負けてしまってすぐとなりの空いている空間に俺達の応援に来ている。
「よお、ゼクセル」
「やっぱりお前らが勝つんだな」
案の定、相手側は健が在中のF組だった。
「いい勝負をしようぜ…」
健は不適な笑みをこぼして自分の組の陣地に戻っていった。
「くぅぅぅムカつく!ゼクセル君!絶対勝とうね!」
リンは地団駄を踏んでそういった。
先程までの試合を見てもよほどの事がなければ負けないだろう。
「みんなこれに勝てば五十点入るぞ!」
「頑張ろう!」
「おう!」
円陣を組んで気合を入れ、縄の置いてある場所に移動した。
俺は一番後ろにいるので見えにくいが、俺と同じく相手チームの最後尾にいるのはどうやらザックスのようだ。
「それでは…よーい」
銃声が響くと共に、全員が一斉に縄に手を掛ける。
「きゃ!?」
「嘘だろ!?」
「…!?まずい!!」
クラスの連中が縄に手をつけた瞬間、クラスの全員が大きく引っ張られ体制をくずした。
「ふんっ!!」
なんとか俺が縄を持って試合終了になるのを防ぐ。
「よぉーし!!ひっぱれぇぇぇ!!」
しかし一向に動かないばかりか、F組の陣地にどんどん引っ張られて行く。
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