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「さっきから顔色悪いぞ、なんかあったのか?」
「別に何にもないわ」
「いや絶対あるだろう」
「…あのリリスという子の事とか、エリートの事とか…頭が痛いの」
「あぁ、そう言えばお前知らなかったんだったな」
そのまま俺に返答を返さないままルクも運動場に戻っていった。
「…短い時間で予想外の事が起こりすぎたな」
健を含むエリートへの世間一般の冷たい対応。
そしてそれが自分のクラスのレンなども例外では無い事。
なら俺は何のためにこの勝負を挑んだんだ?
結局どちらも同じ事をしてるんじゃないか。
それよりもエリートの方が圧倒的に数が少ない。
そんな少人数に向けられる冷たい対応。
前の世界にいた人々が俺にやっていた事と同じじゃないか。
そしてそれはエリートが一般人一人にやっている事と変わりはない…。
頭の中がごちゃごちゃしてきた。
「俺も行くか…」
時間も押しているので選手控え場所まで足を運ぶ事にした。
移動の最中、リリスの言っていた言葉がふと頭に浮かんだ。
『私と同じだから…』
なぜかこの言葉と、
『お前は魔王様と同じ救世主』
そしてこの言葉、
『俺達は遺伝子を操作された…作られた人間』
これらの言葉がなぜか脳裏に焼きついて離れなかった。
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