第三章 体育祭

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「いい加減におきて!!朝ご飯できてるのよ!」 「うぅん…後五時間」 「どれだけ寝たいのよ!」 布団から出るともう朝だった。 「あ、魔王」 指を差してそういうとルクに思いっきりビンタされた。 「寝ぼけてないで降りてきて、生徒はいつもより三十分早い登校なんだから」 ご機嫌斜めのルクはそう言って階段を降りていった。 「さて俺も起きるか」 ルクのビンタのおかげでばっちり目が覚めた。 「おはようゼクセル、いよいよ今日ね」 「あぁおはよう」 マキが一人分の朝食を用意してくれていたのでそれをいただいてから学校に行く準備をした。 「じゃあお母さん行ってきます!」 「いってらっしゃーい、後で応援に行くからねー」 そう言ってルクは家を出て行った。 「あれ、ルクなんであんな学校早いんだ?」 「あー、委員会に入ってるからちょっと早いのよ」 「へー、でもさっき生徒は三十分前に集合って言ってたぞ」 「確かにそうだけどそれでもまだ時間あるもの」 じゃあなんでこんなに早く起こしたのだろうか。 「あなたと一緒に行きたかったんでしょうね、なんだかんだであの子ゼクセルの事好きなのよ」 「それはありがたい事で」 「冷静ね」 だが人としての好意は凄くうれしい、前の世界でも俺に好意を持ってくれてたら迫害なんて受けなかっただろうし。 「それじゃあ俺もこれ食ったし行くかな」 「はい、いってらっしゃい、お弁当は私が持って行くから」 「すまないな」 俺は体操着だけを鞄に入れて学校に向かった。
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