第三章 体育祭

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「よーし、みんな集まって」 そう委員長が言うと、クラスは円陣を組んで委員長を囲んだ。 「いよいよ今日よ、ゼクセル君が勝手に勝負を挑んだ事だけど、負けたら一年間F組のお手伝いをしなければならないわ」 本当に勝手に動いてごめんなさい。 「でもだからと言って負けるつもりもないわ、今日は体育祭、魔法を使う競技は部活対抗リレー以外ない」 つまり俺達にも勝機がある。 「ほとんど対等のはずよ、エリートの連中の鼻を明かしてやりましょう!」 そう言って委員長も円陣に加わった。 「ゼクセル君お願い」 「え、俺?」 「あなたが挑んだ勝負でしょ?あなたがリーダーよ」 「…」 確かに俺が挑んだ勝負だが…。 「これは俺が勝手に挑んだ勝負だ、でもこれは俺だけの問題じゃない」 クラスの連中は黙って俺を見つめて話しを聞いている。 「今までのエリートが一般より優れているという決めつけを覆すものだ」 リンとレンも真剣な眼差しで話しを聞いている。 「だからこれは俺だけじゃなくクラス全体で挑んで欲しかったんだ」 そう、これは俺の問題じゃない、この学校のエリートに立ち向かう勇気をクラス…いや学校全体で感じて欲しかったから。 「だから俺達は負けられない…絶対に勝つぞ!!」 「「おおおおぉぉぉぉぉ!!」」 クラスにいる全員がそう叫んだ。 そして俺達の体育祭が今、幕を開けた。
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