第三章 体育祭

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「そう言えばレン、この競技は小、中、高等部とも行われるんだよな?」 「うんそうだよ」 「それって一学年毎に行うんだよな?」 「そうだよ」 「時間足りなくないか?」 「大丈夫だよ、ほら見てごらん」 レンが指差したので見てみると、内側に小等部が走るゾーンがあり、外側に高等部と中等部が走るゾーンがあった。 中等部と高等部は別々に逆サイドから百メートルを走るようだ。 小等部は五十メートルなので内側に走るエリアが用意され、保護者の人たちがカメラで写真を取るスペースもある。 「考えたな」 「まぁ全部は一度に見られないけど、でも僕たちは高等部だけ見れればいいよ」 しかし一応中等部と小等部の得点も入ってくる。 「一番採点する人が大変そうだな」 「だよねぇ…」 そうこう言ってる内に出走者が入場してきた。 ルクとリンは列を歩きながらこちらに手を振ってきたので振り返えした。 「いよいよだね…ゼクセル君」 「あぁ、本日何度目のいよいよかは知らんがいよいよだ」 百メートル走が十点しかないといえど、この人数だとかなりの積み重ね点数になるので馬鹿にできない。 今は応援してエリートに負けない点数を稼いでもらわないと…。 「よーい…」 銃声が響き一斉に生徒達が走り出した。 まず男子一年生からのスタートらしい。 その後男子二年生、三年生。 その後に女子一年生、二年生、三年生と、ルクとリンの出番はもう少し先である。 「頑張れ!!」 「いっけー!C組!!」 とりあえずまだ名前を覚えていないクラスメイトの男子を応援しまくった。 結果、ビリ。 「あの教室での特訓はなんだったんだ?」 「まぁちょっとの期間じゃさすがに変わらないよ…」 しかし名誉挽回と言わんばかりに次に走ったクラスメイトの男子は一位だった。
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