第三章 体育祭

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「ん?もう一年生は終わりか?」 「うん、まだ女子もあるし競技も多いしね、男女四人ずつなんだ」 小、中、高あわせると男子だけで三十六人が出走する事になる。 これだけでも相当の点数差ができるはずだ。 「あ、女子の番のようだよ」 運動場の奥の方をみてみると、ルクが配置についていた。 「よーい…」 銃声が鳴り響き、一斉にスタートする。 「頑張れルク!」 「いやーあの子の足綺麗だな…てかすげえかわいい」 走ってる女性を見ずに上級生がそういったので、上級生の視線先を確認すると。 走ってるルクがモニターに映し出されていた。 「うぉ、すげぇな」 「先輩が言うに毎年の楽しみなんだって」 あのモニターで女性の足を見るのが? 「ルク!頑張れ!」 俺がそう叫ぶとルクがこちらを振り向き、ピースをした。 そんな余裕があるならまず走れ。 「よーし!一位ゲット!」 かなりの独走状態でルクが一着でゴールした。 さすがエリート一歩手前。 「次はリンちゃんだね」 「リン!練習の成果を見せてやれ!」 声が届いたのか、リンは両手で手を振っている。 「位置について…よーい」 銃声が鳴り響き、一斉に女子は走り出す中リンは足を滑らせて転んだ。 「あちゃー」 モニターにはその光景がしっかりと撮られていた。
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