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「ん?もう一年生は終わりか?」
「うん、まだ女子もあるし競技も多いしね、男女四人ずつなんだ」
小、中、高あわせると男子だけで三十六人が出走する事になる。
これだけでも相当の点数差ができるはずだ。
「あ、女子の番のようだよ」
運動場の奥の方をみてみると、ルクが配置についていた。
「よーい…」
銃声が鳴り響き、一斉にスタートする。
「頑張れルク!」
「いやーあの子の足綺麗だな…てかすげえかわいい」
走ってる女性を見ずに上級生がそういったので、上級生の視線先を確認すると。
走ってるルクがモニターに映し出されていた。
「うぉ、すげぇな」
「先輩が言うに毎年の楽しみなんだって」
あのモニターで女性の足を見るのが?
「ルク!頑張れ!」
俺がそう叫ぶとルクがこちらを振り向き、ピースをした。
そんな余裕があるならまず走れ。
「よーし!一位ゲット!」
かなりの独走状態でルクが一着でゴールした。
さすがエリート一歩手前。
「次はリンちゃんだね」
「リン!練習の成果を見せてやれ!」
声が届いたのか、リンは両手で手を振っている。
「位置について…よーい」
銃声が鳴り響き、一斉に女子は走り出す中リンは足を滑らせて転んだ。
「あちゃー」
モニターにはその光景がしっかりと撮られていた。
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