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「大丈夫だよ、僕も昔同じような事した事があるから」
「そうよリンちゃん、まだ体育祭は始まったばかりだし」
あの後すぐにリンは走り出したがやはり追いつくはずもなくビリだった。
今は百メートル走が終わり、小等部によるダンスが始まっている。
「本当私って駄目だな…あんなに特訓したのに…」
「そんなの気にしないで…特訓して何のハプニングもなしにビリだった男子もいたしさ」
組毎に支給されているブルーシートの隅の方でリンは三角座りをしながら、レンとルクにひたすら慰めてもらっていた。
「おい…あの子ってさっき転んでた子だよな…めちゃくちゃかわいくね?」
「だよなぁ!俺もさっきから思ってた、ツインテールってのもいいしさらにドジッ子って所もかわいいよなぁ!」
「いやいや…それは別になんとも思わんけど」
上級生の連中がリンを見てそう言っていた。
「リン」
「…何?ゼクセル君…」
「俺はああいうドジッ子的なのすんげぇぇかわいいと思うぞ!」
と先程の先輩が言っておりました。
「本当?」
「あぁ、ツインテールもやばい」
ルクとレンの顔を見るとこいつ何言ってるんだといわんばかりの表情をしている。
「本当?えへへ…じゃあゼクセル君が気に入ってるならずっとこの髪型にしとこかな」
本当はどうでもいいです。
「てかツインテールは関係なくない…?」
ルクがぼそっとそう言ったが俺は全然気にしなかった。
「よーし、私頑張る!」
「そうだ、まだ体育祭は始まったばかりだしな」
「うん、それもそうだね」
リンはそう言うと起き上がって元気に跳ねて見せた。
ちなみに先程の百メートル走の結果を見てみるとまだほとんどが平均的な点数でほとんど差がついていない。
「ルク、次の競技なんだ?」
「綱引きよ」
綱引き、という事はクラス全体なので俺も参加する事になる。
「さっそく名誉挽回のチャンスが回ってきたな」
「うん、頑張るね!」
そういい終わったとき小等部によるダンスが終わり、綱引きの準備が始められた。
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