第三章 体育祭

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「まず一回戦目はD組とね」 「あれ?これもし勝ったとして二回戦目に行くのって三組だよな?どういう勝負基準になるんだ?」 「E組とF組が無条件でシードよ、E組は関係ないけどF組の影響で自動的にね」 やはりエリートは何かとえこひいきされている。 「まぁ勝負回数が一回増えるだけだよ」 「ちなみに点数はどうなってるんだ?」 ルクに聞いた話しだと、一位が五十点、二位が四十点、三位が三十五点、四位が三十点、五位が二十点、六位が十点らしい。 「そろそろ始まるわよ、行きましょう」 縄が置いてある場所に移動し、運営委員が縄の最終チェックをしている。 「一年生!勝てよ!!」 「先輩らも負けんなよ!」 「小等部!気合だせよぉぉ!」 小、中、高等部共通の競技なのでそこらじゅうから励ましあいの声が聞こえる。 ちなみに俺は縄の一番後ろに配置され、前にはリンが、そのさらに前にはレンが配置している。 「ところでリン」 「ん?なぁにゼクセル君?」 「綱引きのルールってどんなんだ?」 「えぇぇ!?ゼクセル君綱引きもしらないの!?」 リンの大きな声で、前方にいる生徒達が一斉に後ろを振り返ったが、俺はすぐさまリンの口を塞いだ。 「色んな事情で今まで知る機会がなくてな…頼むから…恥ずかしいから静かに教えてくれ」 「大丈夫?ゼクセル君」 リンに怪しく耳元でぼそぼそそう言っているとやはり怪しく感じたのかレンがそう聞いてきた。 「いや、なんでもないよ」 「それならいいけど…」 レンは再び前を向く。 「ふぅ…、でルールを教えてくれ」 「えっと…、両チームとも銃声が聞こえたら縄を持って引っ張るの、それで中心にあるフラッグを倒した方が勝ちだよ」 なるほど、とりあえず引っ張ればいいのか、凄く簡単じゃないか。
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