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しばらく会ってなかったけど、気が合うから宍戸には全て話してしまう。
嫌なこと、辛いことを全部。
「やっぱ社会人って大変だよな」
「そうだよ!学生だった頃が懐かしいなぁ」
「俺は学生だから社会人の大変さわかんねーけどさ…」
「うん」
「辛かったら頼ったっていいんだからな!」
「……へ?」
―カシャン‥
箸が手元から落ちる。
今宍戸はなんて言った?
頼っていいと聞こえたのは、聞き間違えか自惚れからか。
思考停止した姫は何度も目をぱちぱちとさせた。
「…ぇ……あの」
「あ~‥だから」
何を言っていいかわからない。
確認したいけど間違ってたら恥ずかしいし。
どうしたものかと宍戸の方を見れば、彼は顔を真っ赤にして頭を掻いていた。
「だから…姫が好きだから……少しは頼ってもいいからな」
「っ!!」
好き?
聞き間違えじゃない?
宍戸の方を見れば、真っ赤になったその頬が聞き間違いじゃないことを肯定してる。
姫は突然の告白に驚きながらも、宍戸と同じように顔を赤くさせた。
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