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ましては自分達の関係は恋人ではない。
ただお隣というだけで、仲が良かっただけの関係。
だからいくら鍵を渡したからといって、くるわけないと思ってた。
「(まぁただ仲良かったから渡したわけじゃないけど)」
そう。姫が鍵を渡したのは、下心から。
宍戸を好きな姫が、いつかは来てくれるんじゃないかと期待をして渡したのだ。
「ご飯は?」
「まだ」
「じゃあ食べて行く?今から作るから時間かかるけど」
何故宍戸ここに来たのかはわからない。
けど無理矢理聞こうとは思わなかった。
あっちから言いだすのを待てばいい。
そう姫は思って夕食を作りはじめた。
■■■
「なぁ…」
「……何?」
夕食もでき、食べ始めてから数分後。
野菜サラダをつつきながら、宍戸がの方から話し掛けてくる。
「仕事はどうなんだよ」
「え?……あぁ仕事ね」
なんだ、仕事の話か。
ドキドキしてしまった自分が恥ずかしい。
「普通かなぁ?まあ上司には頭下げなきゃいけないし、部下の尻拭いはさせられるし大変だけどね」
「そっか…」
「しかもこの間なんか後輩のミスを私のせいにされてさ~もうなんで私がって感じ」
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