はじまり

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「母さん、起きてよ」 母を揺すり起こす 「蓮夜....良かった...」 目覚めた母は蓮夜を見て泣きながら良かった、と繰り返していた しかし、蓮夜の心はただひたすらに木ノ本が雪斗に何て返事をしたのか、気掛かりで仕方なかった 「母さん、疲れてるだろうから、今日は帰りなよ」 今は1人になりたかった 「分かったわ、何かあったら呼びなさいね?」 「わかってるよ」 母さんは最後まで心配しながら出ていった 「フゥ......」 誰もいない病室で1人、考えを巡らせてみた 「(木ノ本は確実にOK出すよなぁ、相手が雪だし... けど...オレも..... やめよ、未練がましい)」 頭を振って良い方向に考えを行かせようとするが、出来なかった
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