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季節は初夏、梅雨入りを待つ憂鬱な日々。
窓の外に広がる退屈な風景を見つめ、貴重な青春の一ぺージをだらだらと過ごす午後。
「…眠。あ、昨日の晩飯何食ったっけ…?」
先生の話など右から左。
授業料の無駄だといわれてしまえば返す言葉など見つからない。
否、もとより探すつもりも無い。
満腹感と睡魔に身を任せ、自分の意識は蜘蛛の糸程の精神力でつなぎ止める。
ほのかに残る春の匂いに包まれ、目一杯この時間を堪能。
そして…。
「あ、昨日晩飯食ってねぇんだった…」
その言葉を最後に、俺は意識を手放した…。
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