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「まだ飲むの?」
水なし一錠。
ほんとはダメだけど小さい小さい粒だもの。
唾液と一緒に燕下する。
まだ微妙に未熟なお年頃
イエス、あたしは花の女子高校生セブンティーン
「だって寝れないし」
「さっき二錠飲んだでしょ」
だけども、だっけど♪
完全に学校行けなくなって三ヶ月目に突入…だっけな。
だって教室に着いたら目眩がするんだもの。
たしかもうすぐ夏休み。
まぁいいや、ゴクン。
「で、今ので四錠目。副作用でるよ」
「いーよ。また飲んでくれるでしょ? 母乳」
精神薬の副作用といえばホルモンバランスの崩れ、過食傾向。
人によっては健忘、母乳分泌。
「君がそうして欲しいなら」
「最初は珍しがって喜んでたのに…」
あたしの処女膜撃破したコイツは母乳が飛び出たあたしの胸に臆することなく、しゃぶりついた…気がする。
ほんとは覚えてない。
気づいたら眠っていて
『本当の母乳だったらもっと美味しかったのかな』って頭を撫でられたことぐらい。
それも表情とか声音も一切覚えてない。
「…今も嬉しいよ。君が側に居てくれるだけでも充分だけど」
それは…………あれ…こんな気持ち、なんて言えばいいんだっけ?
頭がぼうっとして考えられない。
なんて言えばいいんだっけ?
眠たいな。
今日はまだハルシオン飲んでないのにな。
青い粒の小さな揺りかご。
「僕の存在は、ハルシオンを越えられないのかな?」
なんだかデジャビュ。
でもきっと気のせい。
また起きたら死にたくなる。
死にたくないから寝ていたい。
寝ていたいからハルシオン。
ハルシオン。
睡眠導入剤。
貴方に抱かれて眠る時
一番効果を発揮する。
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