第一章、邂逅

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「そんなに変わってないよ、おばあちゃん」 「ホッホッホ、婆やにはしばらく会わないだけでそう見えるものさ」 おばあちゃんはホッホッホ、と言いながら立ち上がると 「まぁ座ってなさいな、いまお茶を持ってくるからねぇ」 「いや、僕が持ってくるよ」 「ホッホッホ、薙や。疲れていて、尚且つ友達に悪戯されたんだろう?」 僕はドキッ、とした。 何で悪戯されたって分かるんだろう? 「不思議そうな顔をしてるねぇ、答えはこの婆やがお茶を持ってきたら教えてあげる」 おばあちゃんはホッホッホ、と言いながら西側の扉へとゆっくりと歩いていき、扉を開け暗闇に消えていった。
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