第一章、邂逅

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 「でさ‥‥僕は、いつ解放されるの?」  僕は彼女の後ろに乱雑に床に落ちている僕の制服と、今、僕が着ている女子用の制服‥いわゆるセーラー服を交互に見ながら呟く。  「あら‥私が貴方を明るい時に帰した事があった?」  「‥ないかなぁ」  僕は再度ため息をついた。  「これもビジネスなのよ‥分かって?」  彼女が言うビジネスとは僕に女装させ、それを写真に撮っては売り、撮っては売る。 最初は校内の生徒のみだったが、留まる筈も無く、今では市内全体の学校に回っているとか。幸い、僕の名前までは回っていない。  「‥肖像権の侵害だよぉ」  「ん? あぁ、名前付きで回して欲しい?」  「全力で前言撤回させて頂きます」  「よろしい」  彼女は満足げにそう言うと、紅茶を飲み干した。  不意にがちゃ、っと言う音と共にドアノブが回転し、木製の扉がぎぃぃ、と開いた。
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