最悪の初日

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「千里~?今日、登校日じゃないの~?」 千里の母親、美里は、掃除機を、かけながら、二階の、ベットの中で、すやすや眠っていたあたしに、むかって大きな声で聞いてきた。 「う~ん」 右手で目をこすりながら、もう片方の、左手で、手探りで、ケータイを、探した。 「まだ、アラームなってないから大丈夫だよ~」 と、いいながら、ケータイを開いてみると、な・・なんと、7時55分! 「うそ~!!」 ベットから、すぐに降り、開きっぱなしのクローゼットから、制服をとりだし、すぐに、着替えた。 そして、簡単に、髪を結びながら、階段を、駆け降りた。 「どうして、起こしてくんないのよっ!!」 掃除機を、かけおわって、のんびりソファーに座りながら、雑誌を読んでいる母親に、むかってどなった。 「だって、あんた、いつも自分でおきてるじゃない」 「そうじゃない日だってあること考えてよ!!」 そういいながら、靴をはき、家を出ようとしたあたしにむかって 「朝食は~?」 と、お気楽に、きいてきた。 「そんな暇ないっての」 独り言を、いいながら、家を飛び出した。 「いってきます!!」
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