序章

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 その警備兵の運命はそれまでにキョウコが倒してきた警備兵たちと何ら変わることは無かった。キョウコは手持ちの銃に残った弾丸を全て詰所の機器へ撃ち込むと、事前に詰所へ預けておいたアタッシュケースへメタルスレイヤーの包みを詰め込み、その場を後にした。  破片が安置されている階層は巨大な一枚岩で取り囲まれ、唯一の出入口である階段も上階まではおよそ二階層分もある。途中にふたつの門を経ることもあり、拳銃の発砲音程度であれば上階には届かず、まして警報も出されていないのであれば、彼女が何の警戒も抱かれず姿をくらますのは造作もないことであった。
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