朝と夜

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連れて行かれたのは、少し高級感のある服屋さんだった。 「あの…?」 戸惑っている私には構わずに、ご主人様はさっさと何着かの服を選んでいる。 服を選ぶと選んだ服を試着してみろと言った。 ご主人様が選んだ服はワンピースが多く、どれも体のラインが強調されるような服ばかりだった。 「こんなの着れないです!」 断ろうとする私に、ご主人様は強引に試着室の中に私と何着かの服を押し込んだ。 仕方なく、始めに手に取った服はシックなワインレッドの色をしたキャミソールワンピースだった。 少し光沢のある生地。 胸と背中が大きく開いていて、鏡の前に立つだけで恥ずかしかった。 タイトで丈は短めのワンピースで、とにかく胸元が気になった。 背中が大きく開いているものだから、ブラが着けられない。 ブラを着けない事を前提に作られているドレスである事は間違いないけれど、そんな服は間違っても選ばない私は、そんな服で人前に出る事を想像しただけでかなり恥ずかしかった。 やっぱり無理だと思った私は元の服に着替えようとした時。 カーテンの向こうからご主人様の声が聞こえた。
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