scene 1

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  side"俺"     苛立ちを抑え切れないまま,俺はひたすら考えた。   ――何が起こっているのか…?   ここが学校であることは何となくだが分かる。しかし見知らぬ学校なのか、それとも俺が通い慣れた学校なのか、それすら分からない。   何か思い出せるはずだと必死に頭を回転させる。けれど、まるでテストで突然に公式を度忘れしてしまったときのように、記憶には大きな穴が空いたままだった。   苛立ちの次に襲い来るのは、極端なまでの焦りと不安、恐怖。     俺は頭がおかしくなってしまったのだろうか?   夢や幻覚をみているのだろうか?       世界にはあまりに現実味が無さ過ぎる――         その時、背後から足音が聞こえた。        
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