scene 1

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  side"俺"     実験室を出た俺は長い廊下を歩く。まるでわざと時間を消費しようとするかのようにゆっくり…   窓からは校庭が見える。 誰もいない。教師や生徒などの人がいないのはもちろん、猫や鳥すら一匹たりともいなかった。   気味が悪い。   あえて窓の外から目をそらした…     ふと思い立って、廊下に並ぶ教室の一つに入ってみる。   教室の中を見渡した。 教壇の上に置かれた花瓶――そこに挿さった一輪の花。 その花は多少しおれてはいるものの、まだ枯れてはいない。   見上げると、黒板の上方の壁には時計がかかっていた。 時計の針は5時。しかし秒針は動かない。時計は止まっていた。     まるでRPGだ…   思ってから自分で馬鹿らしくなる。     これはきっと、夢だ。   疲れすぎた夜に見る、奇妙な夢だ。      
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