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「さぁ、シエル。城へ向かおう。私も詳しい話は聞いてないんだ。」 「兄さんもまだ聞いてないの?」 シエルは驚いたように瑠璃色の目を見開く。 「ああ、だから気になってね。」 …―本音を言えば、シエルが心配だった。 まだ天使として半人前、それにこんな美少年を誰も放っとかない。 そんな我が弟を心配するなと言う方が、到底無理な話だ。 「…さぁ行こう。」 そう言って、シエルの白く柔らかな手を取り、純白の翼を羽ばたかせながら、城まで向かった。 .
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