砂漠の施設

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トリエットを出て少し歩いたところに火の精霊イフリートに通じる門があると記されている遺跡があるといわれる。 神子コレット達は世界再生の旅の試練に向け、まずはその門、火の封印を目指し砂漠を歩いていた。 「…………。」 「どうした神子、元気がないようだが?」 腰まで届くプラチナブロンドの髪を揺らして、再生の神子コレット・ブルーネルは今しがた声をかけた鳶色の髪をした傭兵、クラトス・アウリオンを見た。 「少し休むか?」 「いいえ、大丈夫です。少し考え事をしていただけですから。」 コレットはクラトスに微笑みながらそう言った。 「そうか。この暑さだ、無理はするな。」 そう言うとクラトスは前を歩き始めた。 「ロイドの事が心配?」 肩を叩かれ振り返ると、彼女の通っていた学校の教師、リフィル・セイジが肩まで伸ばした銀髪を揺らし微笑んでいた。 「大丈夫よ。あの子は勉強はできないけど頭が悪いわけではない。……あなたの気持ち、わかってくれるはずよ。」 リフィルはそう優しく言うと歩き出した。 『そうだ、がんばらなきゃ。じゃなきゃロイドやジーニアスに会わせる顔がないよ!』 コレットはそう心の中で自分に言い聞かせ、歩き始めたその時だった。 「おーい!!コレット!姉さん!」 聞こえるはずの無い声が聞こえコレット達は後ろを振り返った。 「ジーニアス!?」 確かに後ろからは本来イセリアの村にいるはずの友達の姿が見えた。
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