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青年との出会い
乾いた土に風が吹かれ砂ぼこりをあげ宙をまう……。
ここはトリエット砂漠。シルヴァラント最大の砂漠。
その中を歩く二つの人影が見える。
「はぁ~……。あつい」
真っ赤な服を着た茶髪の少年。ロイド・アーヴィングが愚痴をこぼす。
「しょうがないよ、ロイド。砂漠なんだから……」
ロイドとは対照的な青を基準とした服を着た銀白色の髪の少年、ジーニアス・セイジがロイドをいさめるように言う。
「わかってるよ。でも、いくら歩いても同じ景色ばっかりで、飽きてきちゃったよ……」
「もう。ホントに飽きっぽいんだから。ロイドは」
「だってよ……。ん?」
ロイドは話をやめ、前方を見つめた。
「どうしたの?ロイド?」
ジーニアスがロイドに問いかける。
「あれって……人じゃないか?」
「え?」
ロイドが指差した方向には確かに人が倒れているのが見える。
「た、大変だ!!助けなきゃ!」
ジーニアスがあわててロイドに言う。
「あ、ああ!!」
ロイドが返事をすると二人は倒れている人の方に走っていった。
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