導かれた先は

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      それをキッカケにあゆと仲良くなって、陸上部のメンツとも打ち解けると、クラスでも砕けて話せるようになった。   相変わらず反発してくる人もいたけれど、それなりに楽しくやれた。   それもこれも、あゆが居なかったら何も成すことはできなかったと思う。   あゆは私の人生の救世主のような人だ。   だから多少の仕打ちは受け入れることができる。   …それはあゆだけに限ったことだけど。       「似てないわよ!アタシこんな腹黒くな…」   「串刺しにしてやるわよ」   「カマ串だな。マズそ」   「あっはは!」       言いがかりをつけてくる輝ちゃんの頬に、お弁当用のフォークを刺す。   いつものテンポで槙村がすかさず口を挟むと、あゆが高く笑った。        …反発する人もいるけど、それなりに楽しい生活は、今日も進行中。  
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