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レイヴン『・・・死んだか?』
レインバレル『・・・いや、まだ生きている・・・が、この水流にあの傷だ―――すぐに死ぬはずだ』
レイヴン『・・・だが殺す事は無かったんじゃねえか?』
レインバレル『・・・・・』
レイヴン『おい、ボス』
レインバレル『少し感情的になりすぎた・・・俺らしくねえ・・・帰るぞ』
レイヴン『行かねえのか!?』
レインバレル『・・・今日は無理だ・・・帰る』
リィーンヴェール『何を急に腑抜けている!!』
レインバレル『頼む・・・今日はもう・・・帰らせてくれ』
レイヴン『・・・』
(こんな動揺したボス・・・初めて見るぜ)
ヴァレンチノ『珍しいな・・・』
レイヴン『ああ・・・とにかく戻るぞ』
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憔悴するレインバレルはずっと俯いたまま帰路へ着く
他の面々も、その姿を痛々しく見守りながら誰も声を発する事なく城へと帰った
ニグィに発した言葉を守れなかったレイヴンは、少し気が重かった
戦いもせずに帰ってきたのだ。会わせる顔がないという思いが、レイヴンを包む
だがレイヴンは、更に驚愕と落胆に包まれる事になった
『あ、王!!戻られましたか!』
一般兵が、レインバレルへと駆け寄った
慌てふためき、どうみても様子がおかしい
気を遣いレイヴンが代わりに話を訊く
レイヴン『・・・何があった?』
兵士は切れる息を抑えながら話す
『あっ!レイヴンさん!ニ・・・・ニグィさんがっ!!』
レインバレル『!!』
レイヴン『!!』
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