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嫌な予感しかしない・・・
レイヴンだけでなく、先ほどまで覇気の無かったレインバレルも血相を変え、急ぎ足でニグィの治療室へと向かった
そこで見た光景に、2人は息を切らすことすら忘れた・・・
乾いた赤い血
今は無いが、そこに間違いなくあったのだろう
・・・なぞるようにそこだけ血が着かず、綺麗にくっきりと人の型があった
レイヴンはドアの外で慌てる兵に尋ねた
レイヴン『・・・・ニグィは!!?』
『残念ですがもう・・・恐らく昨日の夜には・・・・』
レイヴン『昨日の・・・夜・・・?』
頭に浮かんだのは、去り際に見えたヴィルマの後ろ姿だった
レイヴン『・・・ヴィルマか・・』
レインバレル『・・・!?ヴィルマがやったのか?』
レイヴン『・・・確証はねえが、恐らくな・・・』
レインバレル『チッ!』
レイヴン『だがヤベエんじゃねえか?戻送隊のトップが2人共いねえんじゃ・・・実質隊は崩壊したも同然だぜ?』
レインバレル『・・・それについては明日考える
今日はもう・・・寝かせてくれ』
レイヴン『―――ああ・・・―――』
後日、羅刹龍騎士団と戻送隊の面々はニグィを弔う
あっという間にヴィルマの裏切りの話は城中で広まり、ニグィを殺したのもヴィルマだろうと誰もが考え事態は解決へと向かった
しかし翌週―――
思わぬ来訪者が現れた
完
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