平和な1日

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「「は?」」 キョロキョロと辺りを見回すと、三人と同じ制服の生徒は居なくなっていた。 居ても必死の形相で自転車やら自分の足やらで全力疾走していく。 「・・・あと一分半で鐘。教室までの距離残り400M。」 三人は打ち合わせたように同時に走り出した。 「・・・毎朝のことだし、仲良いのはいいが・・・。」 「毎朝のことだけど律っちゃんもっと早く声かけて!?」 「・・・え、無理。二人のやりとり面白い」 「喋ってないで全力で走れ!門の前にキツい坂あるし俺らの教室二階だぞ!?」 普通の生徒たちならば確実に間に合わない。 が、三人は運動に関して普通ではなかった。 残り30秒を残し三人は下駄箱に到着した。 三人は帰宅部だが陸上部以上の記録を持っているのである。 「ギリギリ間に合うね!」 「早く靴履き替えよう!」 と、三人がそれぞれの下駄箱を開けるとー バサバサバサッ。 マンガのようにラブレターが落ちた。 「「・・・はぁっ!?」」 「・・・まただな」 三人は他校の生徒が見にくる程の人気である。 なのでたまにこういうことが起きたりする。 キーンコーン・・・ 朝のHR開始の鐘が鳴り響く。 「・・・遅刻だな」
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