平和な1日

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「・・・ただいまぁ」 家のドアをあけ電気を点ける。 瑠奈は一人暮らしなので瑠奈の声に応えるものはない。 制服を脱ぐ気にもなれず、瑠奈はパタンと床に倒れ込む。 天井を見上げ今朝のことを思い出す。 「・・・ふふっ。陣も、律ちゃんも毎日面白いなぁ」 瑠奈は机の上にあった本に手を伸ばす。 とても古い本で、昔は青だったらしいうす水色の表紙は埃で白っぽくなっている。中身も日焼けが激しい。 「【我、証継ぎし者。平穏求め、我下界へと足を踏み入れん。】か・・・」 この本は高校の図書室の棚の後ろに落ちていたのを掃除を頼まれた瑠奈が偶然見つけたのだ。 いやー 「偶然じゃない・・・??」 そっ・・・と左の脇腹に手を添える。 「・・・運命」 ふっ、と息を吐くと瑠奈は本を閉じた。 「・・・なんて、ね」 左の脇腹が少し熱を発していたが、瑠奈は気付かなかった。 平和だった日々が、終わった。
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