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しかし、カーナビの示す位置が
目的地の近くになっても、
いっこうに秘湯らしき場所は
見えてこない。
道はどんどん険しくなっていく。
そのとき、普段から
霊感が強いことを
自慢していた妻が
「ちょっと気味が悪いわね」
と呟いた。
「大丈夫だよ、カーナビが
そう言っているんだから
間違いない」と夫。
しかしつぎの瞬間、
パッと目の前の視界が開けたと
思ったら、そこは
ガードレールもない崖が。
とっさにブレーキをかけたが
間に合わず、夫婦を乗せた車は
深い谷底へと
転落していった……。
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