処刑人

2/2
前へ
/10ページ
次へ
「…今日は、ヤケに冷えるな……」 …こんな日は、あの時の事を思い出す。 …そう、あれは…思わぬ所から敵の奇襲をあい、大きなダメージを受けてしまった時だった…… 不覚にも私は、敵に捕らえられ捕虜となり、今まさに拷問にかけられようとしていた。 冷たい椅子に無理やり座らされ、目が眩む様な照明で照らされた。 『…入り口に見張りが1人……向かって左に2人の戦闘員……右奥に、怪しげな武器をいじくる、狂気の処刑人……なんとか脱出できないものか………』 …動けない私… ジリッ…ジリッ…と迫りくる処刑人… 『…ギッ…ギッ…ギュィーーンッ………』 何百の血を吸ったであろう凶器が、唸りをあげ迫りくる!! 『…くっ!!…最早これまでか……』 そこで処刑人が口を開く。   「…ハイ、ア~ンして下さい、虫歯削っちゃいますからね~、直ぐ済みますからね~、痛かったら痛いって言って下さいね~…」   「…ふぇんふぇい(先生)…いはい(痛い)…」
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加