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セリアは着たばかりのローブを脱ぐと今度は鎧に着替えた。そして、刀を腰に差すとそのまま会議室へ向かう。
「戦争か……」
一人呟くと足早に会議室に足を運んだ。会議室の扉を開けると武官は全員装備している。
「今から作戦を考えるわ。作戦はお姉ちゃんと父さんに任せるわ」
「「了解」」
セリアは軍を各地域に配置し、残りは国境の援軍にあてた。また、ミシェルとロサリアは最善の策を巡らせる。二人の指示で更に作戦の効率が良くなった。
二時間の会議で国の方針が決まった。皆、覚悟を決めた様な顔をして会議室を出て行く。
「皆、生きることが重要です。くれぐれも上手くやって下さい。」
セリアは丁寧な言葉遣いで各部隊の隊長達を見送ると自分も姉のミシェルと共に軍を率いて戦へと出かけた。
(この戦いに本当の勝者はいないわ。あるのは微妙な戦い。個人的には真っ向から攻めたいんだけど、仕方ないわね。会えればいいなケイと。)
セリアの頭に浮かぶのは裏切った友の顔だった。
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