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トラップによって周囲を焼き払うつもりがイレギュラーの存在で作戦が危うくなった。
「総裁。ここは任せるわ」
「どうしたの、セリア? 急に改まって」
セリアは横にいるミシェルに命令した。
ミシェルは首を傾げていたが、セリアが鎧の留め具を確認したり左側に刀を差し右側には剣を差すのを見て気付いたようだ。
「何人で行くんだ?」
「二人よ。父さんと一緒にケイを殺すわ」
セリアは覚悟を決めていた。友を殺す覚悟を……。
「待て、それなら私も行くぞ。少しでも多い方がいいだろ?」
「ダメよ、お姉ちゃん。ここはお姉ちゃんが命令して守らないといけない要所なの」
「だったら、お前がここに残ればいい!!! 敵のど真ん中に切り込みに行くんだぞ?」
ミシェルは怒った様にセリアの肩を持つ。しかし、セリアは首を振った。
「常識なら総大将の私はここに残るべきよね。でも、私は兵法どかわからないの。だから、指揮官の一人であるお姉ちゃんが残るのよ。」
セリアはミシェルを残してその場を立ち去った。ロサリアと共にケイを討つ為に……
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