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ミシェルはそれでも優しくアリスに言った。
「アリス、セリアのベッドに1週間寝て良いと言ったらどうする?」
「………」
アリスは暫く考える様にクリクリとした目でミシェルを見つめる。ミシェルもアリスをジッと見る。
「……ホントに?」
「本気だ。大丈夫、帰ってきたら新しい人形をまた作ってやるぞ?」
ミシェルの誘惑に負けたのかアリスは頷いた。ミシェルは嬉しそうにアリスを抱きしめる。
「アリス、本能のままにな」
「……うん」
ミシェルはアリスを下ろすとアリスから少し離れた。
「待たしたな。今から特別にアリスに乗せてやる。だが、アリスが傷ついたらただじゃおかないぞ。妹であろうと極刑だ。」
ミシェルは一同に言いたいことだけ言ってアリスに向かって頷く。アリスはギュッと目を閉じると神々しい光を発した。誰も目の前が見えなくなる。
「セリア、それに父さんも気をつけてな。アリス!!! 帰ったら好きな物を食べさせあげるからな」
全員が目を開けるとそこには信じられない物がいた。
「……嘘でしょ?」
「嘘じゃない。アリスはハーフだからな」
セリア達の目の前にはドラゴンがいた。白の鱗で身を固めており、体長は約30メートル。敵側のドラゴンよりも巨大だった。
「さぁ、乗れ」
「……後で話しを聞かせ貰うわよ?」
「わかった。二人ともご武運を祈る」
セリアとロサリアはドラゴンの手の平に乗せられて空へと飛びだった。
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