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セリアは素早く足を動かし走り続ける。魔力を脚に流し込み脚力を上げていた。
(ケイは魔法を使えない。使えるのは闇術:闇喰い、魔法の無効化だけ……。私の脚から逃れられないわ)
セリアは刀を持ちケイを探していた。暫く、走っていると人影が見える。セリアはグッと刀を握り力が強くなる。
「やっと、見つけたわよ。」
「セリアさん……」
ケイの他に一人のZランクがいた。黄色のローブを着ておりZランクだとわかる。
「お前が犯罪者の娘か……。ギルドに歯向かうとは流石、名前に劣らないな。」
「私をその名で呼ぶなぁぁあ!!!」
セリアは刀で敵を横薙ぎにする。しかし、敵はそれを剣で受け止めた。ジリジリと膠着状態が続く。
「ケイ、何をしている!? 今の内に攻撃しろ!!!」
「わ、わかった」
ケイは鞘から剣を抜く。ロサリアが鍛えそして造りあげたケイの為の剣である。
ケイはうおぉぉお、と声を上げながらセリアに斬りかかる。しかし、セリアはまるでそれを狙っていたかのようにしゃがみ込むと足で二人の足を引っ掻けた。
二人は同時に体勢を崩す。それは敗北を意味した。
「これで終わりよ」
セリアは目にも止まらぬ速さでケイに刀を振り下ろした。
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