修業

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セリアは右腕を掲げる。魔王相手に勝とうだなんて百年早いらしい。 (まだ倒せないみたいね。でも、盾を壊すだけなら簡単だわ) 霧にしか見えないクロアの『盾』を見ながら呪文を呟く。クロアは攻撃を仕掛けて来ない。 「光術:神柱」 これは唯一『神』と言う文字が入った魔法。神のように凄まじくそして巨大な最高の魔法だ セリアの言葉に反応して空の一部から神々しく輝く柱が出てきた。その柱のように真っ直ぐで巨大な魔法はクロアに向かってくる。 威力は桁違いだろう。周りにある小さな石ころまでもが震え出す。 「私の魔力の全てをあの柱に込めたわ。そして……」 セリアは刀を構えるとまた呪文を唱え始める。 「光術:聖上剣」 地面から光が出てくる。その光はセリアの刀に集結した。刀は光属性のオーラに包まれる。そして、セリアは刀を振った。刀は普段の長さよりもオーラによって長くなる。オーラが剣みたいな形を象り段々と細長くなり、巨大な刀となった。 魔法によって作られた刀とも言える。 魔王クロアの頭上には神々しく輝く魔法があり、正面には魔力で作られた刀が向かって来ていた。 そして、二つの魔法はクロアの盾に突撃した。
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