修業

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ミシェルは素直に頷くと現状の説明をしてくれた。 「現状は非常に有利だろう。ギルド共和国とノーザ国の連合軍は解散した。そして、ノーザ国は我々と手を組んだのだ。」 「嘘でしょ…」 セリアはパッと口を押さえる。ミシェルはニコニコしながら話しを続けた。 「確かにノーザ国は我が国を嫌っていた。しかし、それはノーザ国の本当の意思ではない。ここ数年、ノーザ国の実権を握っていたのは大臣達だからな。王族は軟禁されていたんだ」 「でも、今では違うのね」 「そうだ。ノーザ王族の最後の生き残りが今、国事を取り仕切っている。」 しかし、それでも敵対していた国家同士がいきなり同盟には早すぎる。僅か4年で成立するのは何かがおかしい。 「お姉ちゃん、同盟を結んだのはいつ?」 「昨日だ。政権が戻ったのは一昨日だけどな」 一体、ミシェルはどのように同盟を結んだのか? 今、人間界は何が起きているのか?セリアはわからなかった。
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