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セリアは刀で矢を払うと左手を突き出す。
「光術:光守」
セリアがいる前方から羽の生えた三体の小さな子供が出てくる。それは天使だった。
三人の天使達は巨大な盾を持っておりセリア達を守る様に盾を三人で移動させる。
「光術:聖乱」
すると、セリアの背後からミシェルが魔法を発動させる。光属性の竜巻は全てを吹き飛ばす。矢の攻撃が止んだ時には敵の兵士は倒れていた。兵士の背中には槍で刺された後がある。
「急いで本部に戻りましょう。」
血のついた槍を持ちながら近衛兵隊長のレイカが近づいてくる。セリアとミシェルは頷くと刀を鞘に直そうとしたその時だ、敵が現れたのは…
「あれは……Zランク。」
セリアがポツリと呟く。正直、セリア達は戦いたくなかった。近衛兵達が疲弊しているからだ。おそらく、勝てるだろうが逃げるタイミングは完璧になくなるだろう。
「セリア、逃げるぞ」
「待って、お姉ちゃん。私達はさっきの攻撃で馬が殺られたのよ?」
セリアの言葉にミシェルは溜め息をついた。セリアは首を傾げるばかりだ。
「私達はアリスがいるだろ?」
その時、遥か上空でドラゴンの鳴き声が聞こえた。
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