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「とにかくそんな話は承けられません! 僕になんか女官が務まるわけない」
「…そう。いいの?」
叔母は高飛車に、ふふんと笑う。
瑠華を釣るエサを、手にしているようだ。
(その手にのるもん、か…)
そう思いつつも、瑠華は尋ねてしまった。
「まだ、何かあるんですか?」
「知ってる? 王族付の女官の家族は、税が免除されるんですって」
「っ…」
「ちょっと叔母上…」
「それに運良く第二皇子のお手がついちゃえば、儲けものよ」
(お手って…とんでもない!)
「叔母上!」
赤面した瑠華は、慌て口を挟んだ。
叔母なら本人の了解も得ずに、このまま話を進めてしまいかねない。
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