《三話》立花センセ、ファンクラブ!?

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 きーにーしーまーすーって!! 「圭季さんっ! ご飯はあたしが作りますっ!」  圭季さんの持っているお玉を奪おうとしたけど、明らかに圭季さんの方が背が高いので届かない。  お玉を取ろうとして、意図せず圭季さんに抱きつく形になってしまった。 「チョコ、意外に積極的なんだね」  あわてて身体を離した。  自分の頬が熱くなるのが分かった。 「ほら、椅子に座って待っていて?」  圭季さんに諭されるように言われ、仕方がなくそのままキッチンを通ってダイニングへ向かう。  かばんを置いて、テーブルに座ろうとしたらナッツさんが椅子を引いてくれた。  こういうところはほんと、執事、なんだけどね……。  テーブルに着いたところで父が眠そうな顔をしてダイニングにやってきた。 「おはよう」  父の顔を見るなり、椅子から立ちあがって迫った。 「お父さん! どういうことよっ!?」  朝の挨拶より先に思わず文句を言っていた。  ……そういえばあたし、みんなにおはようと言われたのに返事をしてない。  うっわー、ものすごくお行儀悪いじゃん。  だけど今更「おはよう」というのもなんだかものすごくタイミングが悪いし、なによりも間抜けだ。
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