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学校の校門が見えたあたりで急に人の山に行く手を阻まれた。
その人数、ざっと見たところ十人前後。
えーっと、どちらさまでございますか?
「あなたが立花先生の補佐なの?」
リーダー格と思われる黒緑色のツインテールの人があたしに向かって口を開いた。
ツ……ツインテール……。
狙いすぎではないですか?
さらにそのツインテールを彩るように結ばれたかわいらしいピンクのリボンが「ワタシ、がんばってます!」感を出していて、なんともいえない哀愁が漂って見えるのは、あたしが冷め過ぎなのでしょうか?
「そうですけど……。あの、なにか?」
昨日、菊池先生にそう言われたので立花センセの補佐役のはずだ。
それがどうしたというのだろう?
肯定の言葉にその場の空気がざわつく。
「どうやって立花先生に取り入ったのよっ!?」
はい?
意味がまったく分からなくて、首をかしげた。
「取り入る? なにをですか? あたし、菊池先生にそう言われて……」
できることならあのだっさいセンセの補佐、なんてしたくないんですけど。
変われるものなら変わってほしい。
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