19人が本棚に入れています
本棚に追加
なんて思いながらも、俺はこのオッサンに従うしかない。……訳あってこのオッサンの家に、居候させてもらっ……
違う
俺はこのオッサンに、貸しがあるんだ。
貸しってさ……ほら、あれですよ。はい。
金。
マネーですよマネー。
なんでそうなったか。事の発端は、1週間に遡る。
俺、入江瀬名と
オッサン基、南朔眞との出会い。
1週間前――――
ふと目を開けると、ホテルの乳白色の天井が目に入った。隣のヤツは先に帰ったらしく、ぬくもりが消えかかってた。
「っ……!ケツ痛ぇ……あのヤローヤり過ぎだっつの……」
起き上がると、肛門……というより直腸に痛みが走った。慣れてる筈だが、さすがに明け方まで相手されるのはさすがにキツイ。
「ったくよ……ん……?ヤバっっ!!」
何となく目に入った時計を見た瞬間、体が凍り付いた。
バイトの時間は午前11時から。只今の時刻、午前12時30分。
額から落ちそうな汗を何とか抑え、慌ててカバンから携帯を取り出し、店長に電話をかけた。コール音が何回か鳴り、電話が繋がった。
最初のコメントを投稿しよう!