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アリサには、今彼女がいない事と、何時ならゆっくりとメールで話せるかを、打ち込み返信する。
存在するかも分からない相手との、メールでのやり取りは、俊哉にとって初めての感覚であった。
見えない相手だからこそ、楽しいし燃える。
美沙子とは、職場で知り合い付き合い始めた。
最初の頃は新鮮な気持ちで、お互いを見つめ合っていた。
時間が経ち、今となっては恋人以上の絆が芽生えている。
しかし、恋愛をしていた時のような、胸が高鳴る感覚は落ち着いてしまっていた。
美沙子の事は、“恋人”というよりも“家族”として見ていたのである。
愛しい事に変わりはないが……。
再びメモを手に取ると、亮のピックアップで推薦された女の子達に、メールを送ってみる事にした。
「次は……」
プルル
アリサからの返信メールであった。
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