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美沙子の顔がちらつくが、浮気をしているという訳ではない。あくまで“友達”なのだ。
俊哉がメル友と呼んでいる女の子達とは、会う気など毛頭ない。
もう一人の女の子のアドレスを登録していると、すぐにメールが返ってくる。
優子からだった。
風呂あがりの、体のほてりが落ち着くと、クローゼットからTシャツを引っ張り出す。
着替えを済ませて、テレビを付ける。音量を小さくして、再び携帯を開く。
受信ボックスの中に、優子のメールが保存されていた。
未読表示されているアイコンをクリックし、メールを開く。
先程つけた煙草は、煙りをたてながら短くなっていた。
それを指でつまみ火を消すと、新に一本出して口にくわえ、火を付け大きく煙りを吸い込む。
「さぁ、彼氏はいっかな?」
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