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男性
「そう、ですか。」
少し納得のいっていないような表情を見せるが男性はそれ以上は言ってこない。
男性
「ああ、申し遅れました。
私、アーティス教教会ソロン司祭のロバート・ディアンと言います。
私達の教会はソロンの南の外れにありますのでもし彼女、ライラ・ヴァレンティアを見かけるような事があったら御足労かもしれませんがお知らせ下さい。」
では、と1礼して去っていくロバート。
レイジの後ろにいる少女がくだんの“ライラ”かは分からないが気付いてはいないらしい。
ロバートの姿が曲がり角を曲がり見えなくなってからようやくドアを閉める。
リリ
「今の方はこの少女を探していらっしゃったのでは無いのですか?」
後ろで話しを聞いていたリリが口をだす、直に司祭の顔をみていなければ当然の疑問だろう。
レイジ
「いやまあ何つうか。」
口を濁す。
司祭が妖しかったから。
そう言おうとしたが言うのを躊躇い口ごもる。
あくまで司祭、聖職者である、見間違いかもしれないような一瞬の出来事でそんな事を言って良いものだろうかと。
リリ
「なるほど、そういう事でしたか。」
うんうんと何やら勝手に納得しだすリリ。
レイジ
「いや待て。
何か前にもあったようなパターンでまた繰り返すのもアレだが一応聞く。
話しが見えないんだが。」
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