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レイジの耳が微かな音を捉える。
それは何かが風を着るような音で、段々とその音は近付いて………
レイジ
「何だ、この音はぁぐぶふぁ!?」
突如上からのとてつもない衝撃に押しつぶされその場に突っ伏す。
衝撃の際に砂埃が巻き上がり、突然の事にパニックになりながらも事態を把握しようと何が起きたのかを思考を巡らす。
まず自分の状況。
地面と熱烈なキス。
何が起きたのか。
頭上からの“何か”により地面に押しつけられた。
ではこの背中の重みは?
レイジ
(そうそうこの重みは………って、背中?)
リリ
「いきなり地面に倒れ込んでどうかなさいましたか?
レイジ様。
そんな事をしてもわたくしのスカートの中は見えませんよ。」
少し離れた所からリリの声。
レイジ
「それだけの為にわざわざ地面とじゃれ合うわけないだろ!
んなことより、リリ俺の背中、何か乗ってないか?
自分じゃみえねぇ。」
リリ
「背中、ですか。」
リリが近付く頃には砂埃も風に払われ
リリ
「はて。
レイジ様、そちらはどちら様ですか?」
レイジ
「は?いや、だから背中を………」
リリ
「いえ、ですからこう申しているのです。
背中に背負っておられる方はどちら様ですか?と。」
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