負の獣道

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 夜が明けて、太陽が昇る。その頃に3人はもう街の外まで移動していた。  日が昇ると、3人の容姿が明らかになってきた。  全員10代後半で、まず一番初めに降りた男は細身で背も167と低め。3人の中で一番低い体はゆったりとしたダルマティカで踝まで覆っている。  左の肘から手首までに一本の傷があり、また腰の袋にはナイフが無数に入っていて、ベルトには短剣が差し込まれていた。  肌はアルビノかと思われる程白く、おかっぱ頭は灰色で、眠たそうな黒い目が考えていることを読めなくしている。  もう1人は対照的にガッチリとしており195ある。チュニックは膝まで覆い、白い肌を見せていた。  顔は意外に整っており、刈り込んだ髪は茶色で、緑の目は飄々としている。  手には重そうな斧を持っており、腰の袋はいくらかの貨幣が入っていた。  女は腰まで届く長い赤毛をオールバックにして整った顔をさらしている。  吊り上がった切れ長の目はトパーズに似ていて、肌は日焼けしていた。背は高く174ある。  純白のキトンにベルトで固定した袋には僅かな食料が入っており、手には2メートルはある、刃が炎の様に変形したロンパイアが握られていた。  彼女がリーダーのようで、判断に困った時は彼女に判断してもらうのだった。 ※ダルマティカ…長袖で丈が踝まであるダボッとしたチュニックの一種 ※ロンパイア…日本でいう長巻に似た武器。刃は直角三角定規に似ている。
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