負の獣道

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「どうする?」 「提案した奴が聞くな」 「じゃあ、他の人に聞くのはどうです?」 「他の人?誰の事だ?」 「ジュリアは見えないですか?あの道を通っている人達の事ですよ」  見れば5・6人の男達がこっちに向かって来ている。 「他人を巻き込むんじゃない」  ジュリアがエルモに言う。しかし、 「でも向こうからこっちに来てますよ」  確かに集団はジュリア達の方に向かっている。 「方向がこっちなんだろう」 「いや、道から外れましたし」 「……構えておけ」  全員が武器を利き手に持つ。相手をまったく知らないため、やや控えめに構える。  そして集団はジュリア達の目の前で止まった。  パッと見たところ全員殺気はなく、戦意はないようだった。
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